昨日29日で今年の営業を終了しました。
お世話になった皆々様、本当にありがとうございました。
食堂ほかげは今年で10周年を迎えた訳で、だからということではありませんが2022年をふり返ってみると結果的にそれまでの10年のやり方を改める1年となったように思います。
お酒を含むメニューの在り方を見直し、料理に関しては料理酒、醤油、塩、酢、油をそれまで使っていたものから変え、そして米の洗い方、炊き方、出汁の取り方、揚げ物の揚げ方、など根本的なやり方を考え直し、結果としてより自分の料理表現を深めることができたと思っています。
メニュー上の字面では深化がまったく伝わらないことばかりですが。
師匠を持たず、教わったレシピを持たない自分は今までずっと自分でやり方を模索するしか無く、ゆっくりと一歩一歩しか進めていませんが、しかしそれ故に必然から生まれた強いレシピを作れてきているという自信もあります。
技術や知識を得ることで生まれる表現ではなく、表現したいものの為に必要に迫られて技術や知識を模索して得ていくスタイル。
他のお店との比較や業界的な流れにはまったく興味がないし、むしろ情報はどんどん遮断していきたいと思っていて、自分は自分の表現を突き詰めることだけに情熱を注ぎたいし、結果としてこのお店や自分の料理がガラパゴス化したら素敵だなと考えています。
SNSに関しても、そもそも情報を発信したいとか、宣伝したいとか、繋がりたいとかいう気持ちが皆無なので益々億劫になってきていて、月に一度はこのフェイスブックも辞めようかなと考え始める次第でありますが、今現在は何とか留まっております。
来年唐突に辞める、とか言い出したらすいません。
まあそういった感じで骨の髄まで偏屈な店主ではありますが、美味しさというものに絶対的な基準が無い以上、私は私の美味しさを追求するだけであり、それを気に入ってくれたら嬉しいし、気に入らなければ他を当たってもらうだけのこと。
気に入られなくても自分がやることは変わらないのだからどうでもいいのです。
なんかそんなことばっかり言ってますが、気に入ってくれている方々とはこれからも良い関係を築きたいと思っていますので、来年もどうぞよろしくお願いします。
年末の忙しい中、長文にお付き合い頂きありがとうございました。
では、皆様よい年をお迎えください。
店主
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